感情を言葉にして吐き出すまでには、ある種の「賞味期限」が存在するのではないか。そんな気付きを得た。
注意の持続時間という制約
「ここまでは"いま"」という感覚がある。しかし、ほんの少し時間が経過すると、もう注意は別のことへそれてしまっている。つまり、感情には保持期間があり、それは注意の持続時間と深く結びついているのだろう。
SNSと入力遅延の「遊び」
SNSで投稿する際、フリック入力やローマ字入力によって、思いが立ち上がってから実際に言葉として出力されるまでにはタイムラグが生じる。しかし、このタイムラグが思いの立ち上がりと「実質同じ瞬間」と認識される時間的な遊び、ある種の無自覚の期間が存在するように思われる。
「鮮度の窓」を超えると
感情と言語化の間には「鮮度の窓」がある。その窓が閉じる前に言葉にしなければ、その感情はもはや別の感情へと変質してしまう。
SNSの入力遅延が「思考や感情と同時」と感じられる許容範囲内にあることで、即時性の錯覚が生まれている。しかし、この「遊び」の範囲を超えてしまうと、感情はすでに"次"へ移ってしまっているのだ。